3年目ゲームデザイナー AKIのブログ

ゲームデザイナー3年目が、エンタメにふれて気づいたことのまとめ

ゲームは手触り!

こんにちは、渋谷でゲームデザイナーをやっているAKIです。

 

11月に入り、気温も一段と下がりましたね。寒い。

対照的に、スマフォゲーム周りはアツい!

11月はドラゴンクエストライバルズどうぶつの森ポケットキャンプなど、大型IPタイトル(人気シリーズ)が続々登場するのです。

まだスーパーマリオオデッセイも終わっていないので、睡眠不足になりそう・・・

 

さて、今日もゲーム作りのお話。

前回までの「ゲームはフィードバック」「ゲームは動詞で作られている」という、ゲームの根本的なお話に続きまして。

「ゲームは手触り」が今日のテーマです。

 

ゲームは画面の中で動くものなのに、「手触り」?

というのが、私AKIが最初にゲーム開発で「手触り」と聞いたときに思ったことです。笑

「手触り」って、焼きたてパンがふかふかしているとか、窓ガラスを触るとひんやり冷たくてすべすべしているとかを連想しますよね。

 

ゲームにおける「手触り」とは、「操作をしているプレイヤーさんの手元の感覚」と「画面の中の音・動き」がつながっているか、ということです。

 

 

例えば、ジャンプアクションゲームを作るとして・・・

 

ジャンプボタンを押して、画面の中のキャラがジャンプ!

これは当然ボタンを押した瞬間にジャンプしてほしい。

同じ速度で上がって落ちてくるのではなく、ボールを真上に放りなげたときのような動きで跳んでほしい。

走りながらジャンプしたら、慣性にしたがって前に進んでほしい。

 

現実をまねると上記は最低条件。

ただしここから、プレイヤーさんが気持ちよく操作できるようにいくつか「気持ちいい手触り」になるための仕込み、ウソがあります。

 

空中でスティックを横に倒したら、そっちのほうに動いてほしい。

(本当は空中で前後に動くなんて、ありえないけど)

 

ジャンプするときに「ふわっ」っとした跳び方のほうが、動きを制御しやすいので、ジャンプするときの加速と減速をゆっくりにしたい。

(ディフォルメされた、丸っこいかわいいキャラがジャンプしたら、機敏に跳ぶというよりふわっと跳ぶ気がしませんか? 実際、そんなことはありえないけど)

 

ダッシュジャンプから着地したとき、あまり滑らないほうが狙ったところに着地しやすいので、滑りにくくしたい。

(これは靴や地面の素材によって、実際にありえるかもしれませんね)

 

などなど、ジャンプしたときの「手触りのよさ」を追求するために、様々なウソが入っています

 

 

「手触りのよさ」をもう少し分解すると、大きく下記の3つにまとめられます。

・操作しやすさ

・「この操作をしたら、こうなるだろう」というプレイヤーさんの期待を裏切らない

・見た目の動きの気持ちよさ

 

 

他にも、メニュー画面などいわゆるUIの使い勝手も、「手触り」という言葉で表現する人もいますね。

ぷくっとした質量感のあるボタンのほうが押したくなる、とか。

 

実際にゲーム内のボタンを押したときに、ちゃんとボタンが「押された」表現をすることも、ゲームの「手触り」にはとても重要です。

この「押され方」にも、ゲームのテイストにマッチした「押され方」があるので、このお約束を守るほどクオリティは高く、手触りは気持ちよくなります。

(ゲームはフィードバック、なので!)

 

 

あなたがお好きなあのゲーム、どんな「手触り」が気持ちよいでしょう?

たまにはそんな視点からゲームを見るのも、楽しそうですね!

 

 

今日はこんなところで。

また次回の記事でお会いしましょう!

 

AKI